以前からも、そして今回も「日本のクラブはどこにいってもいい人ばかりで安全で健全な文化」というようなことを言っている人がいるのだけど、それは少し暗い面に目をつぶりすぎだと思う。残念ながらクラブのような場で薬物が出回っていたりする事例は多々あるだろうし、クラブ自体の騒音問題があったり近隣に迷惑をかける客がいたりするのもすべて事実だろう。
幸いにも僕はクラブで危ない目にあったことがないのだけど、それだけでクラブカルチャーがすべて健全だと言えるとは思えない。そもそもダンスミュージックの文化の発展のそばにはいつも薬物の影があって、アシッドとかサイケデリックなんていうのはドラッグ用語だし、レゲエはその背景となる思想の根底に大麻の存在があるしで、そういった歴史や、実際に治安の悪化の要因となっている現実、薬物所持で逮捕された人たちがクラブで入手したと供述しているといったようなことを完全に無視して「僕たちは健全に音楽を愛しています!だからダンスを合法化してください!」というのは虫が良すぎる。社会からのクラブカルチャーへの印象は当事者たちが思っている以上に悪い。
では、非合法のままでいいかといえば、僕はそうとも思わない。ほとんどの店では店側も客も健全に音楽やダンスを楽しんでいると信じているけれども、それでも中にはいわゆる「犯罪の温床」となっている店舗も存在していておかしくない。。このままダンスフロアが非合法でありつづければ、よりクラブカルチャーは地下化していくだろう。そういった中でクラブの「犯罪の温床」化はより深刻化していくことは十分予想できる。店側が違法なダンスフロア営業を摘発されたくない状況で、店内での犯罪行為を防ぐことができるとは、僕は思えない。
だからこそ、僕は警察官が堂々とクラブに入れるようにするためにも、ダンスフロアの設置が合法になったほうがいいと思っている。悪いのは深夜に酒を飲みながらダンスをすることでも客を踊らせることでもなく、犯罪行為のはずだ。堂々と合法的に運営されているクラブで、不法行為があればちゃんと取り締まれるようになれば、安心してクラブで遊ぶこともできるし、近隣住民も安心できるだろう。
もちろん、合法になったクラブでの逮捕者が一人も出ないことを僕は願っている。
午前3時、クラブにパトロールをしにきた警察官の帰りを、踊り疲れてドアの近くで水を飲んでいた若者が笑顔で見送る、そういうクラブカルチャーになってほいてしい。
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